【2025年最新版】リターゲティング広告の仕組みから活用方法までを解説

リターゲティングはマーケティング戦略に欠かせない手法です。自社サイトへの訪問履歴を活用して自社サイトへ訪問したことのあるユーザーへ広告を配信できるため、コンバージョン率や広告効果の向上が期待されます。
本記事では、リターゲティングの基本的な仕組みから導入メリットを詳しく解説します。リターゲティングの理解を深め、自社のマーケティングにぜひお役立てください。
<目次>
・リターゲティングとは?
・リターゲティング広告の流れ
・リターゲティングのメリット
・リターゲティングの課題と最新トレンド
・di-SCHOP®で解決するリターゲティングの課題
・最後に
リターゲティングとは?
まずは、リターゲティングの定義や注目される背景を解説します。マーケティング施策としてリターゲティングを活用したいと考えている方は、しっかりおさえておきましょう。
リターゲティングの定義
リターゲティングとは、自社サイトを訪問したユーザーへ配信する広告の手法です。この仕組みを活用すれば既に関心を示したユーザーに対して効率的にアプローチし、コンバージョンの促進が期待できます。
特に、購入を迷っているユーザーや、商品をカートに入れたものの購入を完了しなかったユーザーに対して非常に効果的です。
このように、ユーザーの行動履歴や購入ステップにおけるフェーズに合わせたリターゲティングを行う事で、広告のクリック率やコンバージョン率の向上が期待でき、結果的に売上増加が実現できます。そのため、広告の費用対効果を高めたい際にも有効な手段です。
Cookie(クッキー)を活用した仕組み
リターゲティング広告の仕組みで欠かせないのが「Cookie(クッキー)」です。Cookieは、ユーザーがWebサイトを訪れた際にユーザーのブラウザに保存される小さなデータで、訪問履歴や行動を追跡するために使われます。このデータを基に広告主はユーザーが関心を示した商品やサービスを再度表示できます。
たとえば、ECサイトで商品を閲覧した後、他のWebサイトやSNSでその商品の広告を見かけたことがある方も多いでしょう。その際も、Cookieによってユーザーが識別され、その関心に合わせた広告が配信されているのです。
このパーソナライズされたアプローチにより、一人ひとりのユーザーに合った訴求が可能になり、より効果的なマーケティングが実現できます。
リターゲティング広告の流れ
続いては、リターゲティング広告がどのようにしてユーザーをターゲットにし、どのような仕組みで広告が表示されるのかという、具体的な流れを見ていきます。
リターゲティング広告配信の流れ
- (1):まずは、Google広告やYahoo!広告などの広告配信事業者が提供する広告配信のプラットフォームサイト内で、リターゲティング用のトラッキングタグを取得します。そのタグを自社サイトに設置しましょう。
- (2):タグが設置されたページにユーザーが訪問した際に、広告配信事業者からCookie(クッキー)IDが付与されて、リターゲティング広告の配信対象の候補者として識別できるようになります。
- (3):サイト訪問者へのCookie IDの付与が一定数行われたら、リターゲティングリストを作成します。リストの作成の際は、対象の期間や特定の商品ページやサービスページを閲覧したユーザーのみをリストの対象にするなど、対象のURLを決めていきます。また、商品をカートに入れたまま購入しなかったユーザーをリストの対象とするなど、自社の運営しているサイトの形態に合わせてリストの条件を設定します。
- (4):Google広告やYahoo!広告など広告配信事業者が提供している広告配信のプラットフォームサイト内で作成したリターゲティングリストの配信設定をします。
プラットフォームごとの特徴
リターゲティング広告は、Google AdsやSNS広告(Facebook、Instagramなど)を活用して実施されることが一般的です。Google Adsでは、検索連動型広告やディスプレイ広告を通じて、広範囲にリーチし、多くのユーザーに広告を届けることができます。また、Googleの広告ネットワークは非常に多くのサイトをカバーしています。
一方、SNS広告は、FacebookやInstagramなどで、ユーザーの興味・関心に基づいた細かなターゲティングができるのが特徴です。これにより、ユーザーの行動データやデモグラフィックデータを活用して、リターゲティング広告を精緻に最適化ができます。
ターゲット層に合ったプラットフォームの選択は、広告効果の最大化には非常に重要です。
また、Cookieには1st Party Cookieと3rdParty Cookieがあります。1st Party Cookieは、ユーザーがアクセスしたWebサイトのドメインから発行されるCookieであり、3rd Party Cookieはユーザーが訪問したWebサイトとは異なるドメインから発行されたCookieです。
これまで3rd Party Cookieをリターゲティングに活用するサービスも多く生まれています。その一方で、3rd Party Cookieの活用を規制する動きが近年活発になっているため注意が必要です。3rdPartyCookieの規制の動きは、後述する「リターゲティングの課題と最新トレンド」の章で解説しています。
リターゲティングのメリット
特に一度離れたユーザーに対して再接触し、関心を再燃させるために効果的とされています。ここでは、リターゲティングのメリットを具体的に解説し、その効果的な活用方法をご紹介します。
コンバージョン率の向上
リターゲティングは、コンバージョン率の向上において非常に強力な手段となります。
サイトを訪れたものの、購入に至らなかったユーザーに再度アプローチできるため、潜在的な購買意欲を呼び起こすチャンスが増えるのです。
たとえば、ある商品ページを閲覧したユーザーに、その商品の割引情報や顧客レビューを盛り込んだ広告を表示することで、再度購入を促せます。実際、リターゲティング広告のクリック率は、新規ユーザーの3倍以上となるケースもあります。その結果、広告の費用対効果が高くなるというメリットも得られます。
広告コストの最適化
広告コストの最適化は、リターゲティングの大きな利点の一つです。
従来の広告手法では、広範囲に無差別に広告を配信するため、ターゲットに届かない場合や、無駄な広告費が発生することがありました。しかし、リターゲティングではユーザーの興味関心に基づいて、実際に購入や関心を示した可能性が高いユーザーに対してのみ広告を配信することが可能です。そのため、無駄なコストを抑え、効果的に広告費を運用できます。
リターゲティングの課題と最新トレンド

リターゲティング広告は高い効果が期待できる一方で、課題も存在します。特にプライバシー規制の強化により従来の方法の見直しが必要になるケースが増えているのをご存知でしょうか。
ここでは、課題と最新トレンドについて詳しく解説するので、チェックしておきましょう。
プライバシー規制への対応
近年、GDPR(EU一般データ保護規則)やCCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)などのプライバシー規制が強化され、ユーザーのデータ利用に対する透明性や同意が厳しく求められるようになりました。これにより、従来の3rd Party Cookie(ユーザーが訪問したWebサイトとは異なるドメインから発行されたCookie)を利用したリターゲティング手法が規制されるケースが増えています。
たとえば、AppleのiOSアップデートにより、2021年4月にリリースされたiOS14.5からIDFA(AppleがユーザーのiOS端末ごとに割り振っている広告ID)の取得方法が変更されました。それ以前はIDFAの取得がデフォルトで「許可」の設定であったものが、デフォルト設定が「不可」の状態になり、トラッキングの許可を求めるポップアップをユーザーに表示するなど許諾を得ることが必要になりました。その結果、広告主はデータの収集方法を見直し、同意を得たうえでデータを活用する仕組みの構築が急務となっています。
また、Google社は、2024年7月22日に3rd Party Cookieを廃止する方針の代わりに、Chrome に新しい機能を導入し、ユーザーがウェブ閲覧全体に適用される情報に基づいた選択を行い、いつでもその選択を変更できるようにすると公表しています。今後もGoogle社の方針に沿った早急な対応が求められています。
出典:Google Japan Blog|ウェブ向けプライバシーサンドボックスの新しいアプローチ
そして、この課題を解決するため、1st Party Data(企業が自社で収集した顧客やユーザーに関するデータ)の活用や、コンテキストターゲティング(Webページの内容や画像などに合った広告を配信する手法)といった対応策が注目されています。
AI活用によるターゲティング精度の向上
AIや機械学習の活用は、リターゲティング広告の精度向上への貢献が期待されています。
従来の方法ではユーザーの単純な行動データに基づいて広告を配信していましたが、AIは膨大なデータを分析し、ユーザーの興味や購買意欲をより正確に予測します。
たとえば、過去の購買履歴やサイト内の行動パターンの学習によって、適切なタイミングで最適な広告配信が可能です。また、脳科学に基づいて、販促物のクリエイティブコンテンツの印象評価を行うことで、広告の効果予測を行い、広告配信時のターゲットやクリエイティブの最適化を図る取り組みも出てきています。さらに、AIは広告配信の自動化も可能にし、広告運用者の負担を軽減します。
例えば、自社顧客のLTVを算出して、配信媒体やロイヤリティプログラム、MA等へそのデータをつなぐことで、LTV予測モデルに基づいて広告配信対象者の選定の自動化や、予算配分の最適化を行うことで、高精度かつ効率的なリターゲティングを実現させるなどの取り組みがあります。
di-SCHOP®で解決するリターゲティングの課題

di-SCHOP® (ディーアイスコップ)は、ドコモ・インサイトマーケティングが提供する独自の見込み顧客蓄積型プロモーションパッケージです。貴社のサイトに弊社独自のdi-PiNKタグを設置いただくことで、di-PiNKタグのアクセスログを収集し、ドコモデータをベースとした生活者データと掛け合わせることで、サイト来訪者へのリターゲティング配信や分析が可能です。3rdPartyCookie規制後も捕捉可能な技術を利用しています。
di-SCHOP®のサービス概要
「di-SCHOP®」はアンケート型プロモーションを活用した、見込み顧客蓄積型プロモーションパッケージです。 約1億のdポイントクラブ会員をもとに、セグメントを設定した顧客に対してプロモーションを実施します。貴社のサイトへ送客する数を保証いたしますので、多くの来訪者が期待できます。
サイトの来訪者に関する情報は、「見込み顧客データ」として蓄積します。来訪者に対して、再度の来訪を促すリターゲティング広告を配信します。加えてCV促進配信により、さらなる追加の送客も行いますので、売上アップなどのコンバージョンも期待できます。オプションで、見込顧客データの分析やアンケート調査も行えます。
アンケート型プロモーションの活用
「di-SCHOP®」ではアンケート型プロモーションを用いた送客を実施しています。アンケート形式でユーザーが能動的に選択、回答するため、商品理解を深めた上でキャンペーン等の訴求を行う事ができるフォーマットとなっております。
最後に
最後までご覧いただきありがとうございました。
弊社ドコモ・インサイトマーケティングは、NTTドコモの会員基盤や位置情報、インテージのリサーチ・データ分析のノウハウを融合し、顧客理解・可視化からプロモーションまでトータルで支援し、貴社の課題に合ったソリューションをご提供します。
記事内でご紹介した「di-SCHOP®」の詳細については、こちらのページをご確認ください。
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